ポップカルチャー好きのブログ

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『関ジャム 完全燃SHOW』「知識ゼロでも面白いアニソン特集」

2019/2/17放送の関ジャムはアニソン特集。1960年頃は子ども向けが主流だったアニメも、近年では大人の視聴者が増加。それに伴いアニソンも、子ども向けだった時代から、大人がライブで楽しめるものへと進化した。近年のアニソンの進化について、以下4名の重要人物を通して紹介する回であった。

中でもスタジオ出演もしていた大石は、2年ほど前に「ようこそジャパリパークへ」をきっかけに知ってから応援している。様々なクリエイターがヒットの法則を生み出しながら盛り上げてきた近年のアニソン界において、大石自身も何か新しさを出せないか、より多くの視聴者が楽しめる音楽を作れないか、と模索しながら大石らしいアニソンを作る努力をしてきたことがよく分かった。

徹底的なリサーチを基にしたマーケティング型音楽制作

大石は自身を「最強の下請け」と表現しており、アニソンを制作する際、発注者や、その先にいるアニメ視聴者、原作ファンを絶対的な存在としている。そのため、制作時には原作ファンのSNSまでチェックするとも話していた。

こうした徹底的なリサーチは、以前関ジャムで西野カナが話していた楽曲制作にも通ずるものがある。2018/11/25放送の回にて、西野は自身の楽曲制作時、友人へのアンケートや取材を通し、多く得られた意見を歌詞に落とし込むと話していた。この徹底的なリサーチにより、西野の楽曲は多くの人々の共感を得ているのだと納得した。

天才型のクリエイターによって、その個人のセンスにより作られた音楽がいきなりヒットすることもあるだろうが、「どのような音楽なら多くの人に受けるのか」を徹底的に考えたマーケティング型の音楽も一定数存在するのは確かだろう。売れて利益が出なければクリエイターもアーティストも生活できない。「自分のやりたい音楽」と「売れる音楽」の折り合いをつけるのは、クリエイターやアーティストにとって永遠の課題なのだろう。

多彩な大石昌良 それぞれの顔における音楽スタイル

大石はアニソンのクリエイターとしてだけでなく、アニソン歌手としてのオーイシマサヨシ、アニソンユニットのOxTSound Scheduleというバンドのギターボーカル、アコギ弾き語りのシンガーソングライターとしての顔も持つ。大石の場合、それぞれの顔における「自分のやりたい音楽」と「売れる音楽」のバランス、どのくらい大衆受けするかの個人的な印象は以下の通りである。

アニソンクリエイター、アニソン歌手、OxTとしての大石…大衆受け度合い:高
徹底的なリサーチによりアニメ視聴者に受ける音楽を届けている印象。ライブにおける観客とのコミュニケーション含め、多くのアニメファンを魅了している。

Sound Scheduleとしての大石…大衆受け度合い:中
当バンドは1999年に結成後、2006年に一時解散、2011年に再結成している。結成当初からのファンと大切に音楽を紡いでいるので、今後も引き続きこのバンドの空気感を大切に活動を継続していくだろう。王道Jpop好きの私は「グッドタイムコミュニケーション」という楽曲が気に入っているのだが、これは再結成後の楽曲とのこと。バンドの空気感はそのままに、最近の大石の音楽性がより大衆受けするものになっているのではないかと感じる。

ギター弾き語りシンガーソングライターとしての大石…大衆受け度合い:中
その高いアコギ演奏技術を生かし、弾き語りでどこまで出来るのかを追求している印象。その分大衆受け度合いは低くなるが、大石の持つ顔の中で一番本人が自由に新しいことに挑戦できる場所だと思うので、今後も好きなように楽曲制作していってほしい。もちろん大衆受けを狙って知名度を上げても良いと思う。そのような方針含めて自由にやっていってほしい。

 

関ジャムでは最後のジャムセッションにて、大石が制作した「ようこそジャパリパークへ」をバンドアレンジで演奏していた。大石はギターボーカルとしてその歌唱力、ギター演奏技術を披露しており、大石の多彩な顔が余すところなく表現されていた。今後は関ジャムのギター回などにも大石に出演してもらいたいところ。